相手に好印象を持ってもらうためにも、きちんとした身なりでお見合いにのぞむことは大切です。けれども特に男性は、あまりにも身なりに構わなさすぎる人が多く、第一印象を良くしたいという努カが感じられないのが残念です。でもそれも、仲人さんがアドバイスしていくと、徐々に皆さん変わっていかれ、最初にいらっしゃったときとは見違えるようになる人もいます。
男性には、お見合いではもちろん、登録の際に持ってきていただく写真も、必ずスーツを着用したものにしていただいています。でも、スーツであれば何でもいいというわけではありません。シャツやネクタイの色の組みあわせを考えて、できるだけ品良く明るい印象にしたいものです。たとえば、ワイシャツの色を白から薄いブルーにするだけで、またネクタイの色を明るめにするだけでも、相手に与える印象はずいぶんと違ったものになります。
上はスーツで決めているのに、下は運動靴をはいて来る人。ナイロン製のリュックを背負って来る人もいます。どうしてもリュックにこだわるのなら、背負うのではなく、手に持ったほうが相手に失礼な感じを与えずにすみます。こうしたファッションに関しては、私たちが時々開いているセミナーで、その人に似合う色のコーディネートも行っていますので、参考にしてみてください。
着ていくファッションやバッグが決まったら、何はともあれとにかく清潔にすることを心がけてください。お見合いの後に女性と話をしてみると、「スーツの肩にフケがたくさん落ちていた」とか「爪が長く伸びていて、しかも汚かった」といった感想が聞かれるように、こと「清潔感」について女性はとても敏感です。
髪の毛を清潔にしておくことはもちろんですが、髪形も大事です。以前、顔が大きいのを隠そうと、おかっぱ頭にしてきた人がいましたが、これは逆効果。かえって顔の大きさが強調されてしまいます。また、「清潔」を心がけるあまり、頭をツルツルに剃ってしまう人もいますが、坊主頭から日本人が想像するのは、お坊さんか服役囚ですから、これもあまりおすすめできません。
お見合いは、できるだけ自分の良いところを引き出して相手にアピールする場ですから、こういったところに気を使うのは当たり前なのですが、意外と無頓着な方が多いのには驚かされます。勤めている会社の製品を販売するときには、その製品の良さを、手を変え品を変えてアピールする方法を考えるでしょう。お見合いもある意味では自分をアピールする、いわばプレゼンテーションの場と考えれば分かりやすいのではないでしょうか。アピールの仕方によって、相手が受けるイメージ、印象は大きく違ってくるのです。
これに対して女性は特にアドパイスしなくても、皆さんそれなりにおしゃれに気を使っています。あえて言えば、お見合いの席に着ていく服は、黒などの暗い色よりも淡い色、明るい色のほうが、相手に好印象を与えます。ボトムはきちんとした印象を与えるのであれば、スカートでもパンツでもまったく構わないと思います。
あとは、エレガントに見える工夫です。たとえば、人の家にあがるときには、コートを脱いで手に持ってあいさつしたほうがスマートに見えます。また、喫茶店でコーヒーや紅茶がポットで出てきた場合、まず相手側から注ぐということもマナーの基本と言えるでしょう。
男性はスーツ着用で、「清潔」を心がける
次のページへ
* 著者である、全国仲人連合会 代表 宮原祐輔氏の了解を得て掲載しています。